柳澤博公式ブログ|プロの投資コンサルタント

富裕層向けの資格である、日本証券アナリスト協会認定の「プライベートバンキング・コーディネーター」を持ち、世界三大投資家であるジム・ロジャーズ氏とも対談した投資を教えるプロが、資産運用の基本から、世界の金融商品の説明、アドバイスを行います。お金の心配がなくなるお手伝いができればと思います。

2020年02月

「相続にブロックチェーン」

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO55176370T00C20A2EE9000/

 

三井住友信託銀行は相続手続きにブロックチェーン(分散型台帳)を使う実証実験を月内に始める。大手銀行や証券会社など13社の金融機関が参加し、実務上の課題を探る。預金や株式など相続財産の目録を電子管理することで、手続きの短縮と業務の効率化につながるとみており、2020年度中の実用化をめざす。

 

2月中旬に始める実験には三菱UFJ信託銀行やみずほ信託銀行のほか、三井住友銀行や野村証券など13社が参加。各社に割り当てられたIDとパスワードで専用のプラットフォームに残高などを登録してもらう。ブロックチェーンの活用で、低コストでもデータを書き換えられにくい仕組みをつくった。

 

今回の実験は相続財産の調査を対象にするが、換価や名義変更といった手続きにもブロックチェーンを活用することを検討。45カ月程度を要する手続きの時間を約半分に抑え、相続人の負担軽減と業務の効率化につなげたい考えだ。

 

(柳澤のコメント)

ブロックチェーンは仮想通貨に利用されている技術で、書き換えがしづらいことも特徴です。技術の進歩で、コストをかけずに、作業量も減るのでしたら、良いですね。

 

オンライン化でサービスが多様化していきそうです。

A61.現金では損をする3番目の理由、

 

・負担率の上昇

 

についてご説明します。

 

日本は既に年間50万人人口が減り続け、その割合も増え、2050年には1億人を割り込むと言われています。

高齢化率

人口が減るということは、1人当たりの負担率が増えます。つまり、


・社会保障費


の負担が増えて、手取りが減ります。


負担率

どのくらい大変になるかといえば、1960年に11人で高齢者を支えていたのが、2015年の段階ですでに2.3人で支える状態になっています。


高齢者を支える

その結果、社会保障費の中の、特に医療の部分の伸び率が高まります。


社会保障費

年金は、破綻することはありません。しかし、もらえる時期が延び、その金額もどんどん減っていきます。減らすと怒られるので、マクロ経済スライドといって、インフレ(物価上昇)に比べて、年金の支給額を減らす工夫をしています。例えば、インフレが2%あったとしても、年金の上昇率は1%に抑えれば、実質の支給額を減らせます。


マクロ経済スライド

とはいえ、現実に年金支給額は減り、支出額は年々インフレ、消費税アップ、社会保障費の増額で、収支はすでに月5万円以上のマイナスになっています。


収支

こちらは夫65歳、妻60歳の平均的な夫婦の収支です。毎月5万円の不足ですと、年間60万円。仮に夫が95歳まで長生きすると仮定すると、10年間で600万円、30年間で1,800万円不足し、100歳だと2,000万円足りなくなるというのが、老後の2,000万円の根拠になっています。

そして、こちらが収支の内訳になっています。重要なポイントは、これはあくまでも平均であって、持ち家比率が高いため、住居費が月13,657円になっており、賃貸の方は支出はもっと多くなります。さらに、食費は、月64,520円で、30日、3食、夫婦2人で割ると、1人当たり1食358円程度になってしまいます。

収支内訳


医療の進歩で、長生きが当たり前になり、90歳、100歳まで元気に生きられるようになったけども、負担率は増え、年金も増えず、収支はマイナスになり、平均で2,000万円不足し、しかも、生活はかなりカツカツに。

そうならないために、金融庁としては、早めの資産形成の重要を訴えようとして、このレポートを作成したのですが、2,000万円という数字だけ独り歩きし、恐怖感だけ蔓延してしまい、本意ではなかったと思います。

金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書
「高齢社会における資産形成・管理」
https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/tosin/20190603/01.pdf

このレポートでは、

長期・積立・分散投資

をすることで、早い時期から資産を形成することを勧めています。
それには賛同するのですが、一つだけ同意できないのは、

・分散投資

のところです。アメリカ3倍、日本1.5倍、バランスして半々保有すれば、2倍になるという箇所には首をかしげます。ただ、アメリカだけを保有すればいい話だと思います。

過度のリスクの分散は、リターンも分散し、利回りが下がってしまいます。
GDPで見た場合、

人口 × 年収

なので、

・人口が増え続け
・年収も増え続ける

ところに、資金を投下(投資)すれば、資金は増え続けます。
残念ながら投資対象は日本ではないと思います。

治安も良く、インフラも整って、料理もおいしい日本に住みながら、投資は成長著しい世界(アメリカとインド)にするのが、

・利回りの最大化

という意味では良いのではと思っています。皆さんも、バランス型の投資信託は買わないでくださいね。手数料は高いわ、リターンは少ないわで、いいところがありません。

・S&P500

に10年以上の長期で勝てる投資信託はほとんどないので、初心者は日本で、かつ円で運用するのであれば、S&P500一択で良いと思います。

それ以外の投資信託を勧める営業マンがいた場合(窓口、ネット証券の宣伝含む)、

・手数料

を取られることを自覚してもらえればと思います(^^)。

「創業支援施設を開設 東京の信金、事業者減に危機感」

 

東京の信用金庫で、スタートアップの創業を後押しするインキュベーション施設を設ける動きが広がっている。東京は人口の一極集中が進む一方、事業者数は減少している。信金自ら企業を育て、将来の資金需要を生み出す狙いだ。

 

城南信用金庫(東京・品川)は20184月、インキュベーション施設「J-Create+(ジェイクリエイトプラス)」を開設した。大田区内の支店の2階を改修し、510平方メートルの入居者用の個室10室と共用の会議室を備えている。各個室は24時間使え、家賃は電気・水道など共益費込みで月額2万~35000円(税抜)。手ごろな家賃設定も受け現在満室だ。

 

都内の16年の事業者数は約42万社で、09年比で15%減少している。経営不振だけでなく、後継者が見つからない事業所が廃業するケースも目立ってきた。新しい企業を育成しなければ、融資先が細りかねない状況だ。

 

(柳澤のコメント)

人口が減っているので、それに伴い事業者数も減るのは当然だとは思います。融資先がなくなれば、信用金庫も存続の危機です。

 

これは信用金庫だけではなく、いかに

 

・価値

 

を世の中に生み出すことができるのか。そのために会社は存続するので、いい流れだと思います。補助金で潰れそうな事業を存続させるのではなく、民間の力でできることは民間の創意工夫と熱意で活性化してほしいと思います。

「運用会社、代替投資を強化 手数料競争が変革迫る」

 

大手運用会社がビジネスモデルの転換を迫られている。収益源としていた投資信託で手数料引き下げ競争が起きていることから、ヘッジファンドや不動産といった比較的高い手数料が見込めるオルタナティブ(代替投資)に進出している。低金利に悩み、ある程度リスクをとっても運用したいという投資家からの需要も大きく、新たな柱として育てる考えだ。

 

投資家が運用会社ごとの特徴がでにくい指数に連動するパッシブ運用を増やしているためで、国内でも信託報酬が年0.1%を下回る投信が登場している。PwCによると17年に年0.44%だった世界の投信の信託報酬は25年には0.36%2割減る見込みだ。

 

運用各社が投信に代わる収益源として期待するのが、オルタナティブだ。複雑な運用手法や、流動性が低い投資先を管理するノウハウが必要なため、信託報酬が相対的に高い。

 2.26(運用会社)

投資家はある程度リスクをとるオルタナティブ運用の配分を増やす代わりに情報開示や管理体制などの水準が厳しくなっている。

2.26(運用会社②)

 

(柳澤のコメント)

投資信託は、パッシブ運用の方が手数料も安く、運用成績も良いことは数字でも明らかです。なので、それに変わるものとして、オルタナティブに期待していますが、複雑な投資は、リターンは多くても当然、リスクも高くなります。

 

実績がないから期待も高いのかもしれませんが、なぜ、実績がないかがポイントです。安易にオルタナティブに投資をし、運用会社の

 

・カモ

 

にならないようにご注意を( ^ ^ )

A 60.現金だけだと損をする2番目の理由、人口減社会についてご説明します。

 

なぜ、人口減少をすると、損をするのでしょうか?

その理由は、2つあります。

 

・「円」の価値が下がる

・負担率が増える

 

負担率の上昇は、現金だけだと損をする3番目の理由そのものですので、今回は、

 

・円の価値が下がる

 

ことにフォーカスしてお話をします。

現金は現金でも日本の「円」の価値が下がると言われてもピンと来ないと思います。

日本で、日本国内だけで完結していれば問題ないのですが、日本の食料自給率は38%なので、どうしても食料品は輸入に頼らなければなりません。石油もそうですね。

 

つまり、外国から買い付ける際に、「円」の価値が高いか、安いかで、我々の生活が楽になったり、苦しくなるのです。どういうことかといえば、

 

1ドル = 100

 

の場合、100円で1ドル100g小麦が買える(輸入できる)とします。

 

1ドル = 50

 

になると、50円で1ドル100gの小麦が買えることになります。100円ならば、2倍の200g小麦が買えることになります。円の価値が2倍になった、これを円の価値が高まった

 

・円高

 

と言います。逆に、

 

1ドル = 200

 

になると、100円では、半分の50gしか小麦を買えません。つまり、円の価値が半減した、これを円の価値が下がった

 

・円安

 

と言います。ドルに対して、円が高くなるのか、安くなるかは、輸入だけを考えると、結構重大です。円高になれば、世界中から安く物を買う(輸入する)ことができます。逆に、円安になると、今までのように買えなくなります。では、ここで、問題です。

 

・長期的に考えて、「円」は高くなるのか、安くなるのか?

 

結論を先に述べると、20年以上の長期で考えると、円は

 

・円安

 

になる可能性が非常に高くなります。それは、なぜかというと、通貨(今回は「円」)の価値が高まるかどうかは、長期的には

 

・その国の経済力

 

を反映するからです。戦後間もない時に、

 

・1ドル = 360

 

の時代があったことを覚えているでしょうか?

あの当時の日本は、戦後間もなく、経済も疲弊しており、円の価値も低く、ドルに対して、多くの円が必要でした。それが、高度経済成長期を迎え、

 

・1ドル = 100

 

まで円の価値を高めることができました。では、国の経済力をはかる指標は何でしょうか? 一般的には、

 

GDP(国内総生産)

 

を指します。このGDPを計算するために必要なのは、

 

・人口 × 年収

 

です。現在の日本の人口は1.2億人、年収は440万円程度なので、GDPは約528兆円程度になります。しかし、ご存知の通り、日本はすでに毎年50万人ずつ人口が減っています。このままでは2050年には1億人を割ると言われています。

 

そうすると、人口が減る分、GDPも減ります。その結果、経済力が弱まるので、円の価値も下がります。つまり、長期的には、

 

・円安

 

になる可能性が高いことになります。一方アメリカは、2000年に2.5億人だった人口が、2018年には3.2億人と増え続けています。

 

経済成長的にも、日本企業は国内で成功した後、世界で成功する企業はまだまだ少ないです。一方、アメリカは国内で成長してから、さらに世界にも進出することが可能です。日本は中小企業が大企業になった後は停滞しますが、アメリカは大企業がそのまま成長を継続します。

 

人口も増え続け、経済成長も日本以上のアメリカの

 

・ドル

 

と、人口は減り続け、世界進出も遅れている日本の

 

・円

 

を比べた場合、20年後には、どちらが価値を持つのかは一目瞭然だと思います。

だからこそ、資産の一部は、

 

・ドル

 

で保有することをお勧めしています。同じ現金でもドルで資産を形成します。もちろん、ドルを現金で保有してももったいないので、インデックス株で運用します。

 

明日は、現金では損をする3番目の理由、

 

・負担率の上昇

 

についてご説明します。

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